近隣トラブルについて

こんにちは!今日は増加傾向にある近隣トラブルについてお話ししたいと思います。私どもは2万2000件ほどのトラブルの相談を受け、ほとんどを収束に導いています。どのようなトラブルが多いのでしょうか?騒音トラブルが7割以上を占めます。当社の過去の調査では、隣人トラブル経験者のうち25%ほどが管理業者に相談していることがわかっています。当事者同士が接触するとトラブルが悪化しやすく、管理業者が間に入ったとしても解決にたどり着くのはなかなか難しいようです。

近隣トラブルの解決が難しい理由はどのあたりにあるのでしょうか?やはり感情の問題ではないでしょうか。例えば子供の騒音に関しても、「うるさい」と感じるか「元気だ」と感じるかの価値観の違いです。今は子育て経験のない方が増えていますから、そういった方にとっては騒音と感じやすいのです。さらに被害者意識が強くなってしまうと、音をわざと出しているのではないかなど、相手への不信感・嫌悪感が生まれるケースもあります。このような感情トラブルの場合、当事者同士での話し合いでは感情が高まっていき、トラブルがエスカレートしてしまう可能性もあります。そのため適切な立場の第三者を間に入れて解決へ向かう必要があります。御社ではその第三者として相談員が対応するわけですね。

元警察官が相談員として、「騒音」「迷惑行為」「近隣トラブル」「つきまとい行為」「SNSによる誹誇中傷」など、「事件未満(事件化前)のトラブル」の解決を支援します。警察官時代に得た専門的な知識と豊富な現場経験、そしてストレス耐性で、迅速かつ的確に対応します。トラブルの芽を摘む事が大切です。
当初は個人契約が多かったのですが、現在は管理業者などが一括して契約するケースが多くなっています。

管理業者が感じている入居者トラブル解決の難しさのようなものはありましたか?基本的に多くの管理業者は、どのように解決したら良いか、どこから手をつければ良いかがわからない、と思われていたようです。

トラブル解決の基本、のようなものはありますか?まずはスピードです。事件未満の内に必ず解決させる「早期対応」が基本になります。下の図はトラブルが深刻になっていくステップを表したものですが、気になる、不愉快くらいで解決する必要があります。腹がたつ、許せないのレベルに達すると、解決は難しくなります。

管理業者では難しい部分というのは、このスピード解決の部分なのでしょうか?第三者として間に入るには、スピード感もそうですが、多くのノウハウが必要です。行ってはいけない対応というのがありますし、なにより限られた人材を入居者トラブルに使うというのはもったいないと言えます。プロに任せてしまうというのが良い選択なのではないでしょうか。

これはやってはいけないという対応はありますか?住宅の掲示板などに同じ内容の注意文を何度も出すという対策。これは管理業者で多いケースだったのですが、例えば騒音を出している側は、騒音だと思っていないケースが多々あります。自分のことだと気づかなければ解決になりませんし、トラブルの原因が続いてしまうことになります。

また独自のルールをつくってしまうのもNGです。例えば夜の掃除機の音がうるさいという苦情に対して、「夜7時以降は掃除機禁止」のルールをつくるなどです。これは苦情を出せばなんでも通るというメッセージを送ることにもなります。日常生活を制限するルールをつくるのは極力避けるべきです。
また、伝聞や匿名での相談を受けることもやめるべきです。伝聞では正確な内容を把握できませんし、匿名では虚偽や誇張の可能性もあります。最も大事なのは事実を把握することです。

苦情の連絡が来た時の対応は、どのようにすべきでしょうか?よくあるNGポイントは、最初の段階で「それは大変ご迷惑をおかけしました」など謝ってしまうことです。これでは苦情を出した方が、「私は被害者」なんだと勘違いしてしまいます。例えば集合住宅の生活音には許容すべき範囲がありますから、過剰な要求を受け入れるべきではありません。安易に謝ったりせず、客観的に事実を確認することが大切です。

入居者トラブル解決をアウトソーシングするメリットはどんなところなのでしょうか?一番はプロが相談にのってくれるという、入居者の安心感でしょう。入居契約時にこういったサービスに加入しますという資料があれば、入居者の安心はより大きなものになります。
さらに入居者トラブル対応に関わる人材をなくすことができます。

以上、近隣トラブルについてお話しました。近隣トラブルは誰でも起こり得るものですから、早め早めに対処することが重要です。私どもはそのお手伝いをさせていただきます。