今年も祇園祭が終わりました。京都の7月は、祇園囃子が町に響き、鉾が立ち、神輿が練り歩き、まるで町全体が祭りそのものになります。私は毎年、長刀鉾に関わらせてもらっていて、今年も前祭の巡行で旗持ちとして参加しました。長刀鉾は巡行の先頭を務める鉾で、稚児が乗る唯一の鉾でもあります。そんな大役に携われることは、毎年の夏の誇りです。
祇園祭は7月1日から31日まで続く長期の祭礼で、巡行だけでなく、数多くの神事や行事が連日行われます。私自身、長刀鉾の準備段階から深く関わっており、曳き手ボランティアとの調整、全体ミーティング、オリエンテーションの運営など、裏方としても多くの時間を費やしています。鉾の組み立てや稚児の神事、囃子方との連携など、細かい調整が続きます。
今年はあいにくの雨天となりましたが、参加者全員が濡れながらも懸命に役割を果たし、沿道の声援に支えられて無事に巡行を終えることができました。旗を掲げて歩くその瞬間、長刀鉾の重みと祇園祭の歴史が身体を通して伝わってくるようでした。
祇園祭って巡行だけじゃないんです。7月1日の「吉符入」から始まり、「くじ取り式」で巡行順が決まり、「山鉾建て」で鉾を組み立て、「曳き初め」で試し曳きをし、「宵山」で町が幻想的に輝きます。鴨川で神輿を清める「神輿洗」も神聖な時間。後祭の巡行も含めると、1ヶ月まるまる祭り漬けです。
主な行事をざっと挙げるとこんな感じです:
– 吉符入(7月1日):各山鉾町で神事の準備が始まる
– くじ取り式(7月2日):巡行の順番を決定する儀式
– 長刀鉾稚児舞披露・社参:稚児が神社に参拝し、神の使いとしての役割を担う
– 山鉾建て:伝統技術による鉾の組み立て
– 曳き初め:町内での試し曳き
– 宵山(7月14〜16日):祇園囃子が響き渡る幻想的な夜
– 神輿洗(7月10日):鴨川の水で神輿を清める神聖な儀式
– 後祭・巡行(7月24日):別の山鉾が巡行する
ところで、よく聞かれるのが「京都の人ってこの期間、仕事してるの?」という素朴な疑問。答えは「してます、でも祭り優先で動いてます」って感じでしょうか。特に15日の宵宵山、16日の宵山になると、夕方には人の波が押し寄せるため、烏丸界隈の事務所ビルは早々に業務を終えて帰宅モードになります。弊社も例外ではなく、16日は16時閉店。祇園祭の空気に合わせて、町全体が自然と“祭り時間”に切り替わるのです。
さらに、私の業務では管理物件の事務所ビルの前で出店を希望される方々との調整も行っています。祭りの賑わいの裏側には、こうした細やかな調整や安全管理が欠かせません。祭りを支えるのは、表舞台だけでなく、こうした地元の人々の働きでもあるのです。
祇園祭は、千年以上続く京都の魂とも言える存在です。地域の人々の協力と情熱によって支えられ、毎年その伝統が受け継がれています。その一端を担えたことに深く感謝し、来年もまた長刀鉾とともに歩けることを願っています。