全国治安ワーストランキング2023の記事を見て思うこと

毎年「全国治安ワーストランキング」が警備会社アルソックより発表されますが、
昨年度(2023年)の記事を見て思うことを書いていきます。

刑法犯全体の認知件数や犯罪遭遇率に基づいたトップ5の都道府県です。

大阪府: 128人に1人が犯罪に遭遇
兵庫県: 166人に1人が犯罪に遭遇
東京都: 176人に1人が犯罪に遭遇
埼玉県: 176人に1人が犯罪に遭遇
福岡県: 178人に1人が犯罪に遭遇


これらのランキングは、人口に対する犯罪遭遇率を示しています。
つまり、各都道府県の人々が犯罪に巻き込まれる確率を示しているのです。
大阪府が最も高い犯罪遭遇率を記録しており、治安の悪いエリアとされています。

また、住宅侵入盗についても注目してみましょう。
住宅侵入盗の認知件数は全体的に横ばいですが、侵入強盗などの凶悪事件が増加していることに注意が必要です。
防犯対策を強化することが求められています。

【京都府:20位(237人に1人)】
京都は歴史的な背景や文化的な魅力で知られていますが、統計的にも興味深い事実がたくさんあります。以下に、京都府に関連するいくつかの統計情報をご紹介します。

京都府統計書:
京都府統計書は、明治13年に「京都府統計表」として創刊され、現在で122回目の発刊を迎えています1。この統計書は、土地、人口、経済、社会、文化など各分野にわたる基本的な統計資料を幅広く収録しており、京都府の現状と推移を明らかにしています。
例えば、人口動態や産業構造、観光客数、教育の状況などが詳細に記載されています。

100年企業数との相関:
京都府には長寿企業が多く存在しています。100年企業とは、100年以上続いている企業のことを指します。
100年企業数と京都府の特性を分析したレーダーチャートがあります。これによれば、どの指標が長寿企業と関連しているのかが視覚的にわかります。

金融機関のランキング:
京都府内の金融機関の中で、京都銀行が14年連続で首位になっていることが報告されています。
金融機関の安定性や信頼性を示す指標として興味深いですね。

学力調査:
京都市立小・中学校の学力調査結果もあります。国語、算数、理科の3教科において、京都市の平均正答率が全国平均を上回っていることが報告されています。

【滋賀県:11位(207人に1人)】

滋賀県が近畿地方で唯一人口が増加している理由は、いくつかの要因が絡み合っています。さっそく見てみましょう。

地理的要因とアクセス性:
滋賀県は東海道本線や東海道新幹線、名神高速道路など、東西を結ぶ大動脈が通る交通の要衝です。これにより、京都や大阪方面へのアクセスが良く、ベッドタウンとして発展しやすい環境が整っています。
また、新名神高速道路の延長工事が進行中で、将来的には神戸まで開通する予定です。

土地のポテンシャル:
滋賀県は平坦で広大かつ豊かな土地を持っています。琵琶湖周辺には、古くから交通の要所として栄えたエリアがあり、歴史的にも豊かな経済基盤を持っていました。
さらに、市街化区域内には農地も多く存在し、宅地や工業用地への転用が比較的容易であったことも人口増加の背景にあります。

住みやすい環境:
滋賀県は健康な生活習慣を持つ人が多く、それを支える生活環境が整っています。県民の健康づくりに取り組んでおり、平均寿命・健康寿命が全国トップクラスです。
また、京都市内の住宅価格が高額であるため、京都に通勤する子育て世帯が、価格的にもお手ごろ感のある滋賀県南部エリアでマイホームを購入するケースが多いとされています。

都市の拡大と人口増加:
滋賀県南部エリアでは、新駅の設置や計画的な街づくりによって、若い世代が数多く移り住んできました。例えば、南草津駅や草津駅周辺がその象徴です。
このような都市の拡大が、滋賀県全体の人口増加に寄与しています。

総じて、滋賀県は自然環境や歴史資源に恵まれ、住みやすい土地であると言えるでしょう。ただし、日本全体で進む人口減少の波から免れることは難しいとされていますが、滋賀県はその長寿と魅力的な環境を保ちつつ、未来に向けてさらなる発展を目指していることでしょう

【大阪府1位】【兵庫県2位】

大阪と兵庫が関西地域で特に目立つ理由について、いくつか要因を探ってみましょう。

歴史と文化の結びつき:
関西は古くから文化や商業の中心地として栄えてきました。大阪は古代から繁栄した港町であり、商人たちが集まり、文化が交流した場所です。一方、兵庫県は神戸港を擁し、外国との交流が盛んでした。この歴史的な背景が、両地域の発展に影響を与えています。

人口密度と都市の規模:
大阪は日本で人口密度が最も高い都市の一つです。大阪市内には多くの人々が住んでおり、商業や文化の活動が盛んです。
一方、兵庫県は神戸市を中心に人口が集中しています。
この人口密度の高さが、両地域の活気と発展に寄与しています。

工業と経済の重要性:
阪神工業地帯というエリアが存在します。この地域は大阪と兵庫県を中心に広がっており、工場や企業が集まっています。
工業の発展が地域経済を支え、人々の生活に影響を与えています。

交通インフラとアクセスの良さ:
大阪と兵庫は、鉄道や高速道路などの交通インフラで密接に結ばれています。
例えば、阪神電車を使えば大阪市内から甲子園球場までアクセスが良く、兵庫県と大阪市を結ぶ重要な路線となっています。

地形と風土の違い:
兵庫県は多様な地形と気候を持ち、「日本の縮図」とも称されています。
海に面する神戸、山々に囲まれた但馬、そして淡路島など、風景の多様性が魅力です。
総じて、大阪と兵庫は歴史的な結びつきや経済的な要因、交通インフラ、そして地域の特性が相まって、関西地域で特に目立つ存在となっているのでしょう。
どちらの地域も魅力的で、それぞれの個性が関西の魅力を形作っていますね