不動産と賃金に関してのブログと書こうと思います。
今回は日本経済の最新動向についてお話ししたいと思います。
不動産と賃金は経済のバロメーターとして重要な指標ですが、最近はどうなっているのでしょうか?気になるデータを見てみましょう。
まずは不動産から。
首都圏の中古マンション価格が好調に推移しています。
東日本不動産流通機構のデータによると、2023年7月の坪単価は237.8万円で、前年同月比で4.98%も上昇しました。
これで前年同月比での上昇は39カ月連続となりました。
中古マンション価格は需要と供給のバランスや景気動向に影響されやすいので、この数字は日本経済の回復を示す好材料と言えるでしょう。
では、なぜ中古マンション価格が上がっているのでしょうか?
その理由の一つに、株価の上昇が挙げられます。
日経平均株価は2023年7月末時点で3万円を超えており、過去最高値に近い水準です。株価が上がると、資産効果や富裕層の消費意欲が高まり、不動産投資や自己居住用の購入需要が増えます。
また、株価の上昇は企業収益の改善や雇用環境の改善を反映しており、一般消費者の所得や信頼感も高まります。
これらの要因が中古マンション市場にも波及していると考えられます。
もう一つの理由は、金利の低下です。
日本銀行は2023年7月末時点で政策金利を-0.1%に据え置いており、長期金利も0.1%台と歴史的な低水準です。
金利が低いと、借り入れコストが安くなり、不動産購入の負担が軽減されます。
また、金利が低いと他の金融商品の収益性が低下し、不動産への資金流入が促進されます。
さらに、日米の政策金利差が広がっており、円安傾向が続いています。
円安になると外国人投資家や海外在住者の不動産購入需要が増えます。
これらの要因も中古マンション価格を押し上げていると言えるでしょう。
次に賃金について見てみましょう。
日本経済団体連合会(経団連)が発表した2023年春季労使交渉(春闘)の最終集計結果によると、大手企業の賃上げ率は3.99%となりました。
これは30年ぶりに3%台後半を記録したことになります。
また、2023年夏季ボーナスは前年比0.47%増の90万3,397円となりました。
これは3年ぶりに90万円台に回帰したことになります。
賃金が上がると、消費者の所得や消費意欲が高まり、経済の活性化につながります。
では、なぜ賃金が上がっているのでしょうか?その理由の一つに、円安高進が挙げられます。
円安になると、輸出企業や総合商社などの海外収益が増えます。
これにより、企業の業績が改善され、賃金やボーナスの増加に反映されます。
実際に、2023年3月期決算では、過去最高益を更新した企業が続出しました。
特に自動車や電機などの輸出産業や、原油や鉄鋼などの資源関連産業が好調でした。
もう一つの理由は、人手不足です。
日本は少子高齢化や人口減少により、労働力人口が減少しています。
これにより、特に建設や介護などの人材需要が高い分野で人手不足が深刻化しています。
人手不足になると、企業は人材確保や離職防止のために賃金を上げざるを得ません。
また、政府も最低賃金の引き上げや同一労働同一賃金の推進などを行っており、賃金上昇に追い風となっています。
以上のように、不動産と賃金は日本経済の最新動向を示す重要な指標です。
今後もこの二つの動きに注目していきたいと思います。